【速報】石破首相 コメ今年産から増産すると表明「新たなコメ政策に転換する」 価格抑制「成果表れている。手を緩めず」と強調への解説コメント

2025/07/01 16:08



農水省「最近の米をめぐる状況について」にある通り、中長期的に日本国内の米の需要は減少中で、それに合わせる形で生産量の調整をしているわけですが、生産量そのものが減ればイレギュラー時の対応も難しいものとなります(昨今の動向が好例)。その観点では増産判断は適正でしょう。

他方、生産量を増やしたとして、今後さらに中長期的には需要が減少する中では、需給関係から大いに米余りが生じる事態は容易に想定できます。その調整役として政府備蓄米としての買い上げを、との声が上がるかもしれません。しかしながら現状の100万t水準は想定された不足状況をカバーできる量であることに加え、経費の観点で定められたもので、これ以上の量をとなると、厳しい予算交渉が求められることでしょう(1970年代と1980年台に備蓄米の過剰問題が発生し、その時にそれぞれ約1兆円・約2兆円の損失が生じています)。

国内需要量が減っているのだから、増産に切りかえれば、当然余剰米発生可能性は増えるし、その量も多く成り得る。その調整弁的な役割として備蓄米の制度を使えばよいというのは賢い話ではあるけど、実際には経費が結構かかるので一概に良い話とはいえないのが現状。91~100万tという現状の備蓄米の水準も、半ば強引に計算された結果の数字でしかないし、しかもその計算は随分と以前にされたままだからねえ。

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