小学生向け学習雑誌「科学」と「学習」休刊へ

2009/12/04 07:05


「科学」と「学習」イメージ【学研ホールディングス(9470)】は2009年12月3日、同社の定番商品として名高い子供向け科学学習雑誌「学習」と「科学」について、それぞれ2010年1月1日発売・3月1日発売分をもって休刊すると発表した。同社の説明によれば「児童数の減少やニーズの多様化等の市場環境の変化による部数の減少」が原因としている(【発表リリース】)。



科学と学習
科学と学習

10月号の「6年の科学」。1グラムグライダーが付録。11月号は「ハンディ金属探知機」、12月は「クリスマス超魔術トランプ」が。
10月号の「6年の科学」。1グラムグライダーが付録。11月号は「ハンディ金属探知機」、12月は「クリスマス超魔術トランプ」が。

「学習」は1946年・「科学」は1957年創刊の、子供(小学生)向けの学習雑誌。基本的に販売員を介した家庭向けの直販方式での販売スタイルで提供されていた。当時の子供達にとっては「楽しく学べる情報源」「色々な技術を疑似体験できる素敵な教材」として、とりこになった子供も多かった。【公式サイト】を見ればお分かりのように、最近では単品の通信販売も可能で、子供だけでなく大人も楽しめるものとなっている。

「科学」「学習」については以前【「学習」の廃刊も!? 学研が抜本的経営改革計画で不採算部門の切り捨て発表】でもお伝えしたように、学研側では「学習」の休刊・「科学」の存続を視野に入れて経営改革を模索していた。しかし厳しい状況はそれを許さず、今回両誌の休刊が決まったことになる。

先日は【「小学五年生」「小学六年生」が休刊・来年春に学習まんが誌「GAKUMANPLUS」を創刊へ】でもお伝えしたように、小学館も小学五年生・小学六年生の休刊を決めている。やはり理由としては「少子化」「ニーズの多様化」を挙げているが、少子化は昨日今日に始まったばかりの話ではなく、中長期的に数字として表れていたもの。少子化が要因の一つには違いないが、むしろメディアの多様化や代替サービスの登場(インターネット上で学べるeラーニングなど)、そして何よりも保護者自身が紙媒体の本を手にとる機会が少なくなったことが、少なからぬ要因として挙げられよう。



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