JR東日本(9020)、蒸気機関車C57・D51に続きC61を復元決定
2009/12/09 06:59


↑ C61 20 外観(伊勢崎市華蔵寺公園遊園地)

↑ C61の走る雄姿(梅小路蒸気機関車館で動態保存されている別車両)。【直接リンクはこちら】

↑ 今回復元対象となるC61 20を撮影したもの。【直接リンクはこちら】
現在、JR東日本では保有している2両の蒸気機関車(SL)C57形・D51形を活用し、「SLばんえつ物語号」「SL奥利根号」「SL碓氷号」などとして運行し、多くの人に親しまれている。今回、より多くのお客にSLの旅を体験してもらい、鉄道の産業遺産である蒸気機関車を後世に伝えることを目的とし、新たに今回C61形蒸気機関車を復元することになった。
復元する蒸気機関車は、群馬県伊勢崎市の華蔵寺(けぞうじ)公園遊園地で展示保存されている「C61 20」。C57形の足回りをベースに、D51形のボイラーや部品を活用して製造された、いわばD51とC57の融合体ともいえる大型旅客用機関車。この蒸気機関車自身は以前、東北本線、常磐線、奥羽本線といったJR東日本の営業エリアを中心に旅客列車として運用され、東北初の特急「はつかり」や寝台特急「はくつる」の仙台-青森間にも使用されていた。1973年8月には廃車が決まり、翌年には華蔵寺での展示が開始され、現在に至っている。
復元は2011年春までに行われ、その後は主として高崎エリア(高崎-水上、高崎-横川)で運行されることになる。現在のD51形とあわせて、毎週末及び繁忙期など年間110日程度、蒸気機関車がこの区間を運行することになる。また、同時に旧型客車7両の整備も行い、各地で開催されるイベントや新たな旅行商品などとして使用できるようにするとのこと。
効率面や燃費などでは現在のディーゼル・電気機関車にかなうべくもないが、蒸気機関車には独特の雄々しさをはじめとした魅力がある。それが現在もなお、世代を超えて人気を集める理由なのだろう。鉄道ファンの一人である当方(不破)としては、C61だけでなくもっと多くの車両の復活も望みたいところではある。
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