国際政治経済情報誌「フォーサイト」、来年3月売り号で休刊へ
2009/12/17 06:43

同誌はいわゆる「ベルリンの壁」崩壊と共に登場した経済・国際情勢をメインテーマとする専門紙。年間定期購読による直接販売による販売スタイルで、店売りは基本的に行っていなかった。リリースによれば今回の休刊決定について、
(1)厳しい出版状況に直面する中で、全社的な事業の再編、特に雑誌部門の見直しが避けられなくなったこと
(2)二十年間の健闘はあったものの、今後の収支改善の見通しが立たないこと
(3)インターネットの普及で、国際政治経済情報を扱う月刊誌の役割が大きく変化したこと
(2)二十年間の健闘はあったものの、今後の収支改善の見通しが立たないこと
(3)インターネットの普及で、国際政治経済情報を扱う月刊誌の役割が大きく変化したこと
をその理由に挙げている。休刊となる2010年といえば同誌創刊から20年目を迎えることもあり、その区切りも判断に加味されたと思われる。
なお休刊号以降も購読期間が残っている購読者に対しては、未購読分の号数を考慮した金額を返金する。逆にこれからの号の途中で購読期間が終了するが、最終号まで購読したい人には、相応分の料金追加で購読を延長できる。またバックナンバーのサイトも閉鎖されたが、一部記事については【ヤフーニュースの雑誌コーナー】にて閲覧が可能となっている。
休刊理由でも言及されていたが、雑誌媒体の経営的な厳しさは業界全体の動きとしてのもの。媒体を変更するなりビジネスモデルを再構築するなりして、よみがえってほしい感もあるが、現実としては難しいものがあるのだろう。専門紙の休刊は、その業界自身の活力を損なうことにもなる。雑誌の休刊は、その観点でも悲しいものだ。
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