任天堂、「Wii・DSソフトおさがしガイド」こと任天堂商品情報検索端末の設置開始

2009/12/19 08:39


Wii・DSソフトおさがしガイドイメージ[任天堂(7974)]は2009年12月18日、店頭での販売促進ツールとして、商品情報検索端末「Wii・DSソフトおさがしガイド(仮称)」を開発し、試験運用を開始したと発表した。コンビニエンスストアでよく見かける情報端末、あるいは図書館での書籍検索用端末のような形をしており、任天堂の商品情報の検索やゲームソフトの紹介・提案を確認することができる(【発表リリース】)。



↑ Wii・DSソフト おさがしガイド
↑ Wii・DSソフト おさがしガイド

任天堂が提供するWiiやニンテンドーDSシリーズに対応するソフトは、ソフトメーカーが発売したソフト(いわゆる「サードパーティー」発ソフト)を含め、それぞれ309タイトル、1445タイトル(いずれも2009年9月末)に達している。そこで任天堂では、タイトル数の増加に伴い、店頭での商品選択をよりわかりやすく、選びやすくするために、お客に「どのような商品情報やサービスがあればよいか」を尋ね、その意見をもとに今回の情報端末「Wii・DSソフトおさがしガイド」を開発することになった。

当端末には、WiiとニンテンドーDSのソフト約1500タイトルの情報が収録されており、「ソフトのパッケージを端末内蔵のカメラにかざす方法」と、「画面をタッチする方法」とにより、ソフト情報を誰でも簡単に検索、表示、閲覧することができるようになっている。画面検索では、「新作ソフトからさがす」、「TVCMからソフトをさがす」、「みんなのおすすめソフトからさがす」、「売れているソフトからさがす」、「条件からソフトをさがす」、「キーワードからソフトをさがす」の6項目から検索できるほか、はじめてWiiやニンテンドーDSの購入を考えていただいているお客が知りたい「本体の基本情報」や「ネットワーク接続に関する情報」も収録している。

なお、当端末の試験運用は2010年2月中旬頃まで。ジョーシン大日店(大阪府守口市)やビックカメラ有楽町店本館(東京都千代田区)、ビックカメラ ラゾーナ川崎店(神奈川県川崎市)、ヤマダ電機 LABI1池袋モバイルドリーム館(東京都豊島区)など計6店舗に設置される。その後、試験運用の評価を踏まえて、春以降設置店を順次拡大してゆく予定。

「Wii・DSソフト おさがしガイド」の注目ポイントを探る
端末の機能として興味深い点はいくつか挙げられる。まずは「みんなのおすすめソフトからさがす」のメニューではWiiの「みんなのニンテンドーチャンネル」で、お客から「おすすめ投稿」をもとに集計されたWiiのおすすめタイトルが表示されるということ。単純なランキングだけでなく年齢・性別による絞り込みもできるので、「インターネット経由の人気投票の結果が、ソフトのおススメ情報に反映される」ことになる。一般的な「おススメ」のランキングはインターネット上でも普通に行われているが、年齢・性別に区分されることで、より適切な情報を受けられる可能性が高くなる。

次に「TVCMからソフトをさがす」。動く画像を提供する・不特定多数が低いハードルで閲覧できるという点で、テレビ経由の広告はいまだに侮れない。そのテレビCMの「気付き」を再確認・反復・増強させる効力を、この機能の導入で今端末は保有することになる。説明にも「ソフト名を覚えておられない場合でも、CMの印象をお持ちであれば、ソフトをさがすことができるようになります」とあるように、うろ覚え状態な人でも「あ、このゲームだ」と再確認させることができるわけだ。また「キーワードからソフトをさがす」でも「CMの出演者からソフトをさがす」ことができるため、この機能でもテレビCMの効果を増幅させることになる。

そしてもう一つ。リリース本文中に「ソフトのパッケージを什器内蔵のカメラにかざす方法」とあり、画面メニューからの選択以外に端末本体に内蔵されているカメラにパッケージをかざすことで、該当ゲームソフトを検索することができるようになっている。このカメラの精度の説明が無いのでどこまでできるのかは不明だが、実際のゲームソフトのパッケージそのもの以外に、例えばゲーム情報誌や雑誌の広告、さらには折り込みチラシなどをかざしても、該当するゲームソフトの詳しい情報を得られることを意味する。紙媒体と情報端末をも橋渡しする、そのツールとしてカメラを用いているわけで、その使い方はまるで携帯電話用のQRコードに通じるものがある。



極論としては「これらの機能がすべて携帯電話上で利用できるような、携帯電話向けサービスがあるといいナ」という感想を当方(不破)は持った。それくらいに色々な可能性を秘めており、やり方次第ではゲームソフトに対する潜在的ユーザーを大いに発掘しうる。それはまるでホテルのコンシェルジェ、あるいは「ゲームソフトお探しアドバイザー」の立ち位置となりうるからだ。

より柔軟性の高い、かゆいところにも手が届くような情報を提供してくれるよう、今回の実証実験で経験を積み重ねてほしいものである。



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