ハドソン、札幌医科大学と共同で釣りゲーム活用のリハビリテーション機器用ゲーム「めざせ!! 釣りマスター」を開発

2010/05/27 12:00


「めざせ!! 釣りマスター」【ハドソン(4822)】は2010年5月26日、札幌医科大学准教授(産業技術総合研究所 客員研究員)で理学療法士の金子文成氏と連携し、リハビリテーション機器用ゲーム「めざせ!! 釣りマスター」を共同開発したと発表した。同社のゲームがリハビリテーション機器に採用されるのは今回が初めてとなる(【発表リリース】)。



↑ 感覚運動機能検査練習装置「キネステージ」
↑ 感覚運動機能検査練習装置「キネステージ」

今回、共同開発されたゲームは、ハドソンがさまざまな家庭用ゲーム機向けに開発・販売してきた釣りゲーム『めざせ!!釣りマスター』のプログラムを活用したもの。金子准教授のこれまでの研究成果を基に開発され、株式会社アフィオが製造・販売している感覚運動機能検査練習装置『キネステージ』に搭載される。

『キネステージ』は,患者のリハビリテーション用として病院などの医療機関に導入されており、バーチャルリアリティ技術を応用した力覚呈示により、粘性抵抗やバネ抵抗が仮想的に生成された状況下でさまざまな運動を行うことを実現した装置。主に脳血管障害の残った患者が、感覚機能、運動機能を回復させるためのリハビリテーションを行う際、医師や理学療法士の指導の下で使用されている。

今回の共同開発は、金子准教授が『キネステージ』で実施できるリハビリテーションプログラムをより多くの人に、より楽しく使ってもらうために改良を検討した際、ハドソンが開発・販売しているキャラクター育成歩数計『てくてくエンジェルPocket』(【ハドソン、歩くと育つ電子ペットゲームとデータを記録する日記ソフトをセットにした肥満解消セットを12月21日から発売】)のエンターテインメント性に着目。ハドソン側に協力依頼が行われ、スタートしている。

ハドソン側では今回の共同開発発表にあたり、「誰にでも簡単に楽しめる『めざせ!!釣りマスター』を搭載した『キネステージ』により、リハビリテーションを行う患者や、指導を行う医師や理学療法士、セラピストが、これまで以上に“楽しく”リハビリテーションを“継続”できるようになることを期待しています」とコメントしている。

ゲームのリハビリへの利用については以前【リハビリ向けのゲーム導入を行う福祉施設増加中】で解説したように、日本ではバンダイナムコが経験を豊富なものとしている。今後リハビリのニーズが確実に増加する状況を考えると、今後はシンプルなゲームやアーケードゲームをストックとして豊富に持つゲームメーカーのこの分野へのさらなる参入が期待できる。「たかがゲーム」とあなどり、敬遠する・されることなく、楽しく機能回復を果たしてほしいものだ。



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