プリウス用電子音装置発売
2010/08/25 07:18
[トヨタ自動車(7203)]は2010年8月24日、ハイブリッド車などの静音性に関して、国土交通省が定めたガイドラインに即し、3代目のプリウスに販売店で取り付け可能な「車両接近通報装置」を同年8月30日から発売すると発表した。価格1万2600円(税込)。低速走行時にあえてモーター音に似た擬音を発し、歩行者などに車両の接近を知らせるための装置(【発表リリース】)。
↑ 車両接近通報装置の作動イメージ
↑ 実際の効果音。【直接リンクはこちら】
「車両接近通報装置」とはエンジン回転が停止した状態で、モーターのみで走行する「EV走行」が可能なハイブリッド車・電気自動車などの静音性に対応し安全性を高めるためのもの。周囲の歩行者などが自動車の接近を音で確認できるよう、自動車の発進から時速25キロメールくらいまでの速度域において、自動でモーター音を模した音を発する(ボリュームは一般のガソリンエンジン車と同程度の55デシベル)。
車両の走行状態を思い起こさせるような音であると共に、騒音にもならないような配慮の結果、「モーター音のような音」にした。さらに自動車の速度が上がるにつれて周波数を高めることで、速度の変化も表わしている。今回発売されたものは3代目プリウス専用だが、今後発売予定の各種ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車、燃料電池自動車などにも対応を行っていく。
「騒音」という観点ではEV走行による静音走行が出来るハイブリッド車は、通常のガソリン自動車と比べて優れているはずなのだが、そのメリットが逆に「歩行者が音で自動車の接近を判断しにくい」というリスクを生み出してしまうことになった。今回はそのリスクに対応するための装置となるわけだ。世の中の難しさを改めて知ることになる装置ともいえよう。
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