セガサミー、セガトイズなど3子会社を株式交換で完全子会社化

2010/08/28 06:43


株式【セガサミーホールディングス(6460)】などは2010年8月27日、セガサミーの子会社である[サミーネットワークス(3745)][セガトイズ(7842)][トムス・エンタテインメント(3585)]の3社について、株式交換による完全子会社化を行うと発表した。子会社3社は同年11月26日付で上場廃止となり、12月1日に株式の交換を行う予定(【発表リリース】)。



セガサミーはすでに2004年にセガとサミーの経営統合を成しているが、同社グループでは厳しさを増す事業環境の中で、「さらなる収益回復と持続的な発展を実現するためには、グループ内の経営資源を相互に有効活用し、総合エンタテインメント企業としての競争力を一層強化していくことが不可欠であると判断し」、今回の完全子会社化を決断した。これによりグループ内でより経営資源の適切な分配が行えるようになる他、スピーディな判断と執行が可能になると説明している。

さらに上場廃止となる3社については、「上場維持コストの削減が可能となるほか、短期的な業績変動に捉われることなく、中長期的な視野に立った事業展開を行うことができるようになることから、各社の持続的成長の実現という観点からもメリットが大きい」としており、上場のメリットよりデメリットの方が大きい現状を説いている。

株式交換比率については、現在の市場株式保有者に対してはセガサミーの株式を、「サミーネットワークス1株には333株」「セガトイズ1株には0.33株」「トムス・エンタテインメントには0.26株」割りあてる形となる。発表直前の27日の終値で換算すると、多少3子会社の株主が有利になる比率だが、現金による買い取り方式では無いので、月曜以降はこの交換比率に合わせて、4社の株価が市場内で調整されていくことになるだろう。

昨今の株式市場環境、そして4社をとりまく業界の環境なども合わせて考えれば、今回の完全子会社はベストまでとは言わないものの、ベターな選択肢であると判断できる(だからこそ4社は決断したことになる)。とはいえ、今回「短期的な業績変動に捉われることなく、中長期的な視野に立った事業展開を行うことができる」など、上場そのものの意義を真っ向から否定している点も目に留まる。将来市場環境・業界環境が改善された際に再び上場を模索するなど、市場関係者の判断を混乱させることのないよう、しっかりとした事業の展開を推し進め、セガサミー本体を支えてほしいものだ。



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