偽造1万円銀貨46枚発見、昭和天皇御在位60年記念のもの

2013/12/04 07:30


1万円銀貨本物(左)と偽造(右)財務省は2013年12月3日、(昭和)天皇陛下御在位60年記念として1986年に発行された1万円銀貨を偽造した銀貨が46枚発見されたと発表した。外国郵便の中から疑わしい貨幣46枚が見つかり、独立行政法人造幣局が真偽鑑定を行った結果、46枚すべてが偽造貨幣であることが判明、12月2日に財務省に報告があった。財務省側では該当偽造貨幣の特徴を公開すると共に、類する不審貨幣を見つけた際は、直ちに警察か日本銀行まで届け出るようにとしている(【発表リリース:偽造1万円銀貨幣が発見されました】)。



↑ 天皇陛下御在位60年記念1万円銀貨の偽造貨幣の特徴
↑ 天皇陛下御在位60年記念1万円銀貨の偽造貨幣の特徴

今回偽造が見つかった1万円銀貨は、1986年に昭和天皇陛下の御在位60年を記念して発行されたもの。10万円金貨・1万円金貨・500円白銅貨の3種類が、それぞれ1000万枚(+翌年に100万枚)、1000万枚、5000万枚発行されている。一方このうち10万円金貨については1990年に大量(10万枚超)の偽造が海外経由で流入された事件があり(未解決)、かつて大きな話題となった経歴がある。

今回発覚した偽造1万円銀貨について、その特徴としては「年銘は昭和61年」「材質は純銀」「量目は本物とほぼ同じだが、直径はやや大きめ」「色は銀色」「模様は全体的に文字の線が太く、角に丸みがある。また模様の一部が本物と異なる」「表面状態は鏡面部分が光沢、模様部分は白っぽい」「周辺のギザギザは鮮明で、角が角ばっている。本物よりもギザの数が少ない」「パール(円周部分を取り囲む多数の円)は全体的に本物よりも大きく、白っぽい。またすき間が狭い」「本物よりも縁幅が広い」などが挙げられている。

概して本物と比べて掘りの部分が浅く、ぼやけているところから、かつての偽造10万円金貨同様に、本物から鋳型を取って鋳造したものと思われるが、現時点でその旨の発表は無い。また財務省の発表によると日本国の偽造貨幣が見つかったのは、偽造100円白銅貨幣が確認された2008年11月以来のこととなる。

10万円金貨同様今件1万円金貨も一般の金銭上のやり取りで目にする機会は滅多にないものの、万一見かける機会を持ち、違和感を覚えるところがあれば、すぐに警察などへ届け出るようにしてほしい。


■関連記事:
【「500円玉の色が変わった!」運送用袋の接着材が原因でした】
【貨幣についての「はてな」を調べてみる】
【「1億1600万円札」偽造事件イギリスで発覚】
【スーダン通貨「スーダンポンド」の取引勧誘に要注意】



スポンサードリンク



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー