エイベックス、株主限定ライブを来年から中止
2010/09/09 07:01

エイベックスの「株主限定ライブ」は言葉通り株主だけが視聴できる特別のライブで、1999年以降毎年開催してきた。毎年豪華なアーティストが多数登場し、通常のライブでは見ることが出来ない組合せもいちどきに楽しめるため、人気を集めている。エイベックス設立20周年となる2008年の株主限定ライブは「さいたまスーパーアリーナ」で開催され、安室奈美恵さんや大塚愛さんなど12組・22曲が熱唱されるという豪華なものとなった(【参照:文化通信.com】)。
しかし今回取りやめを決めた理由として同社側では、
1.当社の株主総会出席者数は、「株主限定ライヴ」の開催により年々増加しており、近年においては会場の確保が困難になってきたこと
2.大規模化により、入場に非常に多くの時間を要する等、株主の皆様にご不便をおかけしている状況であること
3.大規模化により、コストが増加傾向にあること
4.株主総会及び「株主限定ライヴ」に出席するための必要書類である議決権行使書の不正利用(インターネットオークションでの売買等)の問題が顕在化しており、本来あるべき株主総会の運営に支障をきたす状況となっていること
2.大規模化により、入場に非常に多くの時間を要する等、株主の皆様にご不便をおかけしている状況であること
3.大規模化により、コストが増加傾向にあること
4.株主総会及び「株主限定ライヴ」に出席するための必要書類である議決権行使書の不正利用(インターネットオークションでの売買等)の問題が顕在化しており、本来あるべき株主総会の運営に支障をきたす状況となっていること
の4点を挙げている。
同社では今年すでに開催済みの「株主限定ライヴ」を最後に、いったん開催を取りやめ、今後は従来から実施している「a-nation株主優先予約制度」を含む株主サービスの拡充を図るとしている。
「総会終了後に株主に向けたコンサート」という性質上、保有単元数での入場制限も容易では無く、コストの増加や書類の不正売買が行われている状況を見れば、取りやめも仕方ないのかもしれない。総会と限定ライブを別の日に開催する(株主限定即売会の開催などは他の企業でも行われている)、株主本人と連動するIDの発行で他人への流用を防ぐなどの手法も考えられるが、あえて「いったん取りやめ」になったところを見ると、「経費や手間を余計にかけて開催する」ほどのメリットは「株主限定ライブ」には無いと判断されたのだろう。
今後同社が株主に対してどのようなサービスを提案していくのか、そして株主自身の動向も気になるところではある。
スポンサードリンク