MRJ、設計を終え製造段階へ移行

2010/09/16 07:08


MRJ【三菱重工業(7011)】の子会社である三菱飛行機は2010年9月15日、現在開発中の国産初のジェット旅客機「MRJ(ミツビシ リージョナル ジェット、Mitsubishi Regional Jet))」が詳細設計の段階から、製造段階に移行したと発表した。予定では2010年夏の設計終了を目指しており、ほぼ予定通りの進行となる。今後、すでに選定された各部品メーカーでの部品製造が開始される(【発表リリース】)。




↑ MRJのデモ映像。
↑ MRJのデモ映像(現在では削除されています)。

MRJとは三菱重工業と国が共同で開発が進められた国産ジェット機で、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業として2003年から研究開発を進めていた。高い経済性と快適性を兼ね備えた最新鋭の旅客機を目指して開発され、78人-92人乗りの小型ジェット機となる予定。全長は35.8メートル、翼長29.7メートル、全高10.4メートル。地域便向けの機体(リージョナル機)で、複合材の使用による軽量化を図り新型エンジンを搭載することで燃費の大幅な低減を実現し、収益性の向上に貢献している。

今回設計が終了したことで、今後は各部品メーカーにて部品の製造が開始される。親会社の三菱重工業では胴体・主翼・尾翼を製造し、機体の最終組立と艤装作業を担当する予定。また今後のスケジュールについては、初飛行が2012年第2四半期、初号機の納入は2014年第1四半期を予定している。またMJRの受注については、現在のところ2009年10月にアメリカのトランス・ステーツHDから100機、2008年3月に全日本空輸(ANA)から25機の受注の確約を得ている(【ANAが三菱重工の国産ジェット機MRJの25機購入正式決定】)。

今後新興国の経済発展により、中型・地域旅客機のニーズが増加することは容易に想像がつく。初飛行・初納入までの間に、どれだけ受注が増えるのかが楽しみ・気になるところだ。



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