全長820ミリ・「少年倶楽部」の付録ペーパーモデル「戦艦三笠」が復刻

2010/10/31 06:53


「戦艦三笠」雑誌企画の横並び化と雑誌そのものの販売低迷で、集客効果を期待する「付録」の競争がエスカレートしつつあるのは【付録がオマケか本紙がオマケか・大人も楽しめる付録つきの本たち】【付録の勝利、か? 少年・男性向けコミック誌の部数変化をグラフ化してみる(2010年4月-6月データ)】などで解説した通り。そのような時代だからこそ、注目を集め、復刻されたともいえるのが、今回紹介する「軍艦三笠の大模型」。いわゆる「ペーパーモデル」なのだが、完成品のサイズは全長で約820ミリというシロモノ。昨今の付録たちも腰を抜かすスケールといえる(『完全復刻『少年倶楽部』附録大模型 軍艦三笠』)。発売は2010年11月20日、価格は3675円。




↑ 完全復刻『少年倶楽部』附録大模型 軍艦三笠
↑ 完全復刻『少年倶楽部』附録大模型 軍艦三笠

これは戦前の子供向け月刊誌「少年倶楽部」において、1932年新年号につけられた付録「軍艦三笠の大模型」。その大きさだけでなく、軍艦の複雑な構造と重厚感をも再現したものとして、雑誌付録、ペーパーモデルの双方の歴史に大きな足跡を残している。今回は講談社の倉庫にあった原本を元に復刻したもので、プリント部分も当時の印刷技術のものをそのまま再現している。そのため、模型や「三笠の作り方」(組み立て図)には、印刷のかすれ、ずれなどがあるとのこと。また、復刻したのは模型のみで、「少年倶楽部」自身はついていない。

セット内容は次の通り。

・「軍艦三笠の大模型」の部品シート(8枚)
・部品シートが入った紙袋(裏面に戦闘旗や大将旗など)
・「三笠の作り方」(組み立て図)
・マストのタテ棒、推進器用の棒
・マストのヨコ棒(加工済み)
・マストの突き出し用の針金
・空中線用の黒糸
・ウラ貼り用の厚紙
・台を作るための厚紙(カット部、折れ線印刷済み)
・解説書

発売当時どれだけの子供が実際にこのモデルを完成させ、日露戦争では連合艦隊旗艦として活躍した「戦艦三笠」を自分自身の手に収めたかは分からない。今回の復刻で当時と同じくらい、むしろそれ以上の人が、一人ひとりの手中に「戦艦三笠」を手にし、その迫力に魅了されるに違いない。



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