週刊新潮電子版開始・ただし海外日本人向け”だけ”

2010/11/16 07:24


週刊新潮電子版新潮社は2010年11月15日、同年11月19日からiPhone・iPad用として「週刊新潮」の電子版配信をスタートすると発表した。ただし対象は海外に住む日本人限定で、日本国内からは利用できない措置を取る。本誌「週刊新潮」をそのまま読む状況を再現するため、すべての記事・写真を配信する(【発表ページ】)。



↑ 発表ページ
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今件「電子版・週刊新潮」は現在全世界で約110万人ほど(※リリースによる)カウントできる海外在留邦人に向けて「週刊新潮」本誌で掲載している内容をそのまま読んでもらうことを主眼にしたもの。全写真・全記事を、紙面イメージを活かしたまま配信する。販売期間は各号1週間で、バックナンバーは販売しない。価格は450円。パソコン、iPhone、iPadで配信し、決済はユーザーIDを登録したあと、MAGASTOREまたはApp Storeで各号ごとに課金する。ユーザーID登録後は、どの端末でも閲覧可能になる。

新潮社サイドとしては「紙面版の340円より高くても、空輸代金のことを考えれば割安」「即時情報が閲覧できる」「海外に住む日本人は日本国内の情報に目ざといからニーズがある」「海外に限定しておけばいきなりアクセスが集中してシステム構築に手間をかけるような心配もいらない」「将来の日本国内向けのための経験値稼ぎ」という思惑があると推測できる。実際一部報道では新潮社側のコメントとして「実験的な試みであって、日本国内の配信は考えていない」という話が伝えられている。

【週刊現代とプレモがなぜか…その他色々な雑誌部数の変化をグラフ化してみる(2010年7-9月データ)】のグラフ生成時に用いたデータによれば、直近期における週刊新潮の印刷部数は約61万部。それなりの大御所ではある。だからこそ国内での電子書籍展開には「慎重」な姿勢を見せざるを得ないのかもしれない。それでもなお、日本の読者の中には「日本の読者にはiPhoneやiPadで週刊新潮を”楽しむ”ことは許されないのか」と残念な想いを持つ人も少なくあるまい。



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