伊藤忠商事、保有する吉野家HD株式全株を売却・吉野家側がすべて買い取り

2011/01/21 06:58


吉野家【伊藤忠商事(8001)】は2011年1月18日、同社が保有していた【吉野家ホールディングス(9861)】の株式すべてを売却したことを発表した。同日吉野家側では同社株を立会外取引で自社株として購入している。伊藤忠商事の説明によれば経営計画に基づいた資産入れ替え方式の一環とのことであり、今後とも取引関係の維持、強化は続けるとのこと(【伊藤忠商事発表リリース】

↑ 伊藤忠商事による吉野家ホールディングスの株式売却を伝える報道。

牛キムチクッパ伊藤忠商事は吉野家ホールディングスの株式を2000年にセゾングループから取得し、業務協力関係の構築や両社相互の提携目的の実現に向けた業務に取り組んできた。しかしこれまでの実務実績で、今後とも食材供給を主とする取引関係の強化に向けた取り組みを進められる関係が構築できたと(伊藤忠商事側が)判断、さらには伊藤忠商事の中期経営計画【Frontier 2010(PDF)】に掲げている「収益基盤の拡充を目的とした積極的な資産入替方針」の一環として、今回全株売却に至ることになった。なお冒頭にもあるように、伊藤忠商事が売りだした吉野家ホールディングスの株式は吉野家側が全株(13万2858株)買い取っている。

今回の株式買い取りで食材取引などの点で関係に変化がないのは伊藤忠商事側の主張する通りだが、吉野家ホールディングス側の経営独立性が高まるのは事実。昨今業績が低迷している同社としては、今回の自社株取り込みで機動力を高め、積極的な事業の展開を行う目論見があると考えて良い。一方伊藤忠商事側の今後の動向も気になるところではある。


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