セブンイレブンやNTT東日本など、集合住宅の高齢者問題に向けた実証実験開始
2011/02/03 07:07


↑ 共同プロジェクト概要
今件は増加する高齢者、特に都市圏での急増において、地域のつながりが希薄とされており、生活環境の上での問題が増加すると懸念。高齢者が住み慣れた地域で自分らしく生きることができるよう、都市圏を中心に顕在化しつつある高齢化社会の問題(地域のつながり、買い物弱者、見守りなど)を、複数企業が連携することにより解決することを目的に開始されたもの。
具体的には、
1.都市圏で高齢者比率が高い住宅に対して地域のつながりを醸成していく
2.住宅周辺に商店街がなく、外出が困難な高齢者に対して買物の問題を解決する
3.一人暮らしをされている高齢者向けの見守りの仕組みを整備する
2.住宅周辺に商店街がなく、外出が困難な高齢者に対して買物の問題を解決する
3.一人暮らしをされている高齢者向けの見守りの仕組みを整備する
ことに対して、各社が保有するリソース(ファシリティやネットワークなどの技術、サービスやノウハウなど)を持ち寄り、プロジェクトを通じて実証された先進モデルを「社会システム」として展開することを目指すことになる。単独企業による推進では、問題の戦略的解消が困難で、個々の問題にのみ注力してしまい、挫折しがちであることに対する解決法・挑戦であるとのこと。
概要としては、UR都市機構が保有する比較的高齢者比率の高い賃貸住宅(中央区、目黒区)の入居者500世帯(モニター会員)に対して、NTT東日本の光回線「フレッツ光」と家庭向けクラウドデバイス「光iフレーム」を活用し、そのコンテンツとしてUR都市機構による「地域コミュニティ情報の配信」などのマンションポータルサービスや、セブン-イレブンなどによる「商品のデリバリーサービス」を提供する。

↑ マンションポータルのイメージ
イーソリューションズは全体の事務局運営などを実施する。プロジェクト期間は同年2月4日から約6か月間とし、当初の3か月間についてはサービスの提供とともにハードやソフトのユーザービリティテスト(利用し易さの試験)、継続的にご利用するための運用モデル、各サービスのニーズ調査などを実施。以降の3か月間については上記検証などを踏まえた上でサービス内容などを継続的に検討していくことになる。
「高齢者にインターネット端末が扱えるのか」という疑問もあるが、今件プロジェクトはデジタル機器にも比較的慣れ親しんでいる団塊の世代を主に対象としていることもあり、「汎用性のある、持続可能な新たな高齢者向けサービスのモデルとなりうる取り組みであると考えて」いるとしている(利用する端末も昨年スタートした【「光iフレーム」/「フレッツ・マーケット」】という専用タッチパネル式の端末を使う)。
どこまでインターフェイスを分かりやすいものとし、ニーズに応えられるか、そしてコストパフォーマンスを良好なものとできるか、課題は多い。またいわゆる「高齢化した賃貸住宅」に関する問題は多種多様な状況を抱えており、一律に解決できるものではなく、万能の解決フォーマットを創れるわけでもない。しかし「蒔かぬ種は生えぬ」の言葉にもあるように、さまざまな試みを行い、解決策の一つを見出す試みは大切といえる。今プロジェクトの動向や成果を注意深く見守りたいところだ。
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