消費者庁、トランス脂肪酸の食品含有量表示に関するガイドライン策定
2011/02/22 06:25


↑ リリース内で「トランス脂肪酸が含まれる主な食品」と言及されているものたち
トランス脂肪酸(trans fatty acid(TFA)とは人工添加物の一種で、植物油に水素を加えて固める時に発生する油。言い換えれば油を加熱処理した時にできるもの。日持ちを良くする性質があるので、特にお菓子の成分として見かけるマーガリンやショートニングなどにも含まれる。
またこのトランス脂肪酸は、自然界にはほとんど存在しない。【セブン&アイとトランス脂肪酸全廃の話・詳細判明】などで触れているセブンイレブンの説明では「冠動脈心疾患のリスクを高めるとされる血中LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を上昇させ、HDLコレステロール(善玉コレステロール)を低下させると言われています。一般的には、マーガリンを製造する過程で生成される物質ですが、天然由来の肉や乳製品にも含まれている物質です」とのこと。
今回発表された指針によると、トランス脂肪酸含有量の表示の際には、名称・含有量の他、脂質の類でトランス脂肪酸同様に心疾患のリスクがあるとされている飽和脂肪酸やコレステロールの含有量も併記する。また、「0(ゼロ)グラム」と表記できるのは原則的に含まれない場合に限るが、分析精度の問題もあるので、100グラム(100ml)あたりの含有量が0.3グラム未満の場合は「ゼログラム」「ノン-」「フリー」などの表記を使えるものとする。

一部コンビニや食品会社ではすでにトランス脂肪酸の含有に関して詳細な表記を行うと共に、漸次含有量の削減にいそしむ姿勢を見せているところもある。今回指針が明確化されたことにより、今後はトランス脂肪酸への積極的な取り組みが各社共に加速することだろう。
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