【更新】室蘭港の広域防災フロート、被災地への派遣日程再調整・燃料用ドラム缶調達に要時間
2011/03/20 07:04



↑ 「広域防災フロート」(「室蘭港浮体式防災施設」)
「広域防災フロート」の正式名称は「室蘭港浮体式防災施設」。詳細は[室蘭市の公開データ]や【独立行政法人 海上技術安全研究所の公式データ】などに納められているが、普段は係留施設などとして利用。大規模地震などの災害時には代替岸壁、被災地へ曳航して住民避難や物資の輸送、臨時ヘリポートなど、復旧活動などの支援施設として利用するもの。
主な仕様は
鋼製
全長80メートル
全幅24メートル
高さ4メートル
二層デッキ構造
(上甲板:1000トン級貨物船等に対応
第2甲板:3トン級漁船等に対応)
常時係留用アンカー、派遣用アンカーを装備
内部にはウインチ、バラストポンプ、貨物室(約800トンの物資積載可能)
全長80メートル
全幅24メートル
高さ4メートル
二層デッキ構造
(上甲板:1000トン級貨物船等に対応
第2甲板:3トン級漁船等に対応)
常時係留用アンカー、派遣用アンカーを装備
内部にはウインチ、バラストポンプ、貨物室(約800トンの物資積載可能)
となっている。今施設は阪神・淡路大震災の教訓を活かして建造されたもので、これまで東京湾・伊勢湾・大阪湾に設置されている。自航能力は無く、災害派遣時には曳船、補助曳船、揚錨船、警戒船などによる運用が前提とされる。
今回派遣の延期・派遣先の調整が必要になったのは、被災地で要請の高い燃料油の輸送を予定していたものの、その油を納めるドラム缶の調達に1週間程度の時間を要する事が判明したため。また、先行して同局が派遣していた支援作業船の派遣先港湾以外でも、船舶入港のための啓開(航路上の障害物を排除して船が航行できるようにすること)作業が進み、派遣が可能になったことから、効率的な派遣先について再度調整を必要とするため。
同フロートは今後再調整された計画に基づき、支援物資を積み込んだ上で出港。現時点では大船渡港か相馬港に寄港して支援物資を降ろし、復旧が遅れている港湾で臨時の係留施設として使われることになる。
先の【モジュール運搬船「YAMATAI」、洋上ヘリ運用基地として三陸沖へ】で紹介したYAMATAI同様(同船は記事執筆時点で神戸港に入港中)、一刻も早い展開と効果的な支援活動を願いたいものだ。
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