日本地理学会、津波の被災地図をウェブ上で公開

2011/03/29 06:55


津波の被災地図日本地理学会は2011年3月28日、東日本大地震(東北地方太平洋沖地震)の災害対策本部を設置、本部公式ページを公開すると共に、「航空写真判読により作成した2万5千分の1津波被災マップ」の無料公開を開始した。国土地理院が撮影・公開した空中写真を基に作成した地図で、「津波による被害の全容を詳細かつ迅速に把握するため」と説明している(【発表リリース】【該当ページ】)。



↑ 公開された地図の一部から、仙台空港の近辺を切り抜いたもの。赤線が見当たらないのは、もっと奥地に存在するから(つまり上記部分はすべて津波の遡上範囲)
↑ 公開された地図の一部から、仙台空港の近辺を切り抜いたもの。赤線が見当たらないのは、もっと奥地に存在するから(つまり上記部分はすべて津波の遡上範囲)

リリースなどによればすでに【国土地理院が地震後に空中写真を撮影し、それを基にした浸水地図を公開している】が、それをベースとして縮尺1/25000の地図に被災情報を記している。具体的には、公開された地図では「赤線…津波の遡上範囲(津波が押し寄せてきた範囲)」「青塗り…家屋の多くが流される被害を受けた範囲」として手が加えられている。現在は一般の地図に線描き・色塗りされただけだが、今後「電子国土Webシステム」で、またGISデータとして公開予定とのこと。さらに今後公開されたデータを加筆修正することもあるとしている。

今公開データは各種公共団体やボランティアなどの救援・復旧活動の事前調査、さらには交通網が切断されて、周囲から孤立している可能性のある地域の確認への活用が考えられる。

いくつか地図をチェックしてみたが、相当奥地にまで津波の遡上が認められ、規模の大きさを改めて確認できる。関連団体はもちろんだが、該当地域に心当たりのある人は是非共チェックを入れ、活用してほしいものだ。



スポンサードリンク



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2024 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー