DICの顔料工場、5月末までに全現場での復旧めど

2011/04/02 06:40


インキ印刷インキなどを生産しているDICは2011年4月1日、東日本大地震における同社の影響の最新情報と今後の見通しについて発表した。それによると鹿島工場以外ではほとんどが生産ラインを再開し、5月上旬には残りの生産現場も復旧のめどが立った。顔料を生産する鹿島工場も4月中旬以降順次生産を再開、全現場での復旧は同年5月末をめどとしているとのこと(【発表リリース】)。




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↑ DIC鹿島工場

今回の東日本大地震では出版関連の素材を提供する工場・生産ラインも少なからぬ影響を受けており、さらに流通網の混乱や計画停電による断続的な生産ラインの停止が生産量の減少に拍車をかけている。すでにその影響は各種紙媒体に現れており、【ファミ通、薄っ通】にもあるように紙の質を変えたりページ数を減らしたり、インキを多く使うカラーページの比率を少なくするなど、各所で製紙やインキを切りつめている状況にある。

DICの鹿島工場は有機顔料やベースインキを製造する工場で、インキ市場においては重要な場所の一つ。その鹿島工場が4月中旬から順次稼働を再開、5月末までに全現場での復旧の目途が立ったとする今回の発表は、朗報といえよう。

一方で顔料の原材料となる石油工業品の調達や、工場のある地域でも問題視されている液状化現象による輸送ルートの確保問題など、気になる点も多い。他の企業の生産ラインの回復もあわせ、まだ予断の許さない状況にあることは疑う余地もあるまい。



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