講談社・博報堂DYメディアパートナーズ・大日本印刷、オリジナルの電子書籍を実証実験投入
2011/04/13 06:54


↑ 『熱犬通信』(ネッケンツウシン)ロゴ
『熱犬通信』の具体的仕様は
・刊行予定……2011年5月19日創刊、以降毎週木曜配信
・価格……無料
・発行期間……2011年10月末までの6か月間
・対応機種……NTTドコモのアンドロイド搭載スマートフォン
・アプリ配信……アンドロイドマーケット
・想定対象……20-30代男性のアーリーアダプター層※
※新商品やサービスをいち早くトライする人たち、ギーク
・コンテンツ……「トピックス」「レギュラー」「スペシャルイシュー」「動画コンテンツ」「ソーシャルメディア活用」
・価格……無料
・発行期間……2011年10月末までの6か月間
・対応機種……NTTドコモのアンドロイド搭載スマートフォン
・アプリ配信……アンドロイドマーケット
・想定対象……20-30代男性のアーリーアダプター層※
※新商品やサービスをいち早くトライする人たち、ギーク
・コンテンツ……「トピックス」「レギュラー」「スペシャルイシュー」「動画コンテンツ」「ソーシャルメディア活用」
となっている。
リリースによれば『熱犬通信』(ネッケンツウシン)は既成の雑誌や書籍の電子化という既存コンテンツの有効活用ではなく、オリジナルのコンテンツアプリケーションを配信する新たな試み。講談社各編集局が注力するコンテンツを中心に、その制作者にしか持ち得ない各企画の制作過程や魅力、裏話などを盛り込み、シャープな切り口で構成した他では知ることのできない記事を構築、提供することになる。また、twitterなどに代表されるソーシャルメディアでの口コミによる波及効果も意識したコンテンツ構成を目指していくとのこと(リリース中には「twitterなどのソーシャルメディアを活用した新たな形の情報コンテンツの展開を目指します」とだけあり、具体的な手法には言及していない)。
このアプリケーション配信を通じて、講談社、博報堂DYメディアパートナーズ、大日本印刷は、それぞれの専門性を発揮し、「電子書籍に適したコンテンツの開発、編集・制作体制、広告販売など、電子書籍の製作・運営に必要な知見の蓄積」「利益をシェアする新たなビジネスモデルを検証する」ことを目的とした製作委員会を設立する予定。製作委員会では、静止画に加え、動画やアニメーション、音声などのリッチコンテンツへの対応、eコマースとの連動など、電子書籍専用のコンテンツを展開するとともに、ソーシャルメディアと連携したコンテンツ作りにも新たにチャレンジし、編集ノウハウや営業ノウハウを実証し蓄積していく方針。いわば「新しいビジネスモデル・情報配信スタイルを模索するための実証実験の場」と表現できる。
出版関係の企業と携帯電話会社の組合せといえばソニー、凸版印刷、KDDI、朝日新聞社による【ブックリスタ】やソフトバンク、毎日新聞社、電通、西日本新聞社【ビューン(PDF)】などが記憶に新しい。いずれもが多かれ少なかれ実証実験ライク的なことを行っているが、今回の『熱犬通信』は「既存コンテンツの電子書籍化の配信方法の模索」ではなく「電子書籍用のコンテンツの制作と配信によるビジネスモデルの構築検証」という点で興味深い。価格が「無料」となっているため、利益確保の方法は「広告料」「商品購入との連動によるマージン」「有料化コンテンツを別途用意する(「無料はここまで」方式)」などが考えられるが、現時点では不明。創刊は5月とのことなので、これから一挙に詳細が公知されていくのだろう。
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