関電の堺港火力発電所2号機でタービン損傷…再稼働まで数か月・40万kW分の供給力低下

2011/08/15 06:23


関電の堺港火力発電関西電力は2011年8月14日、堺港発電所2号機(定格出力40万kW)について、トラブルが発生、13日には運転を停止したと発表した。状況を確認したところ、ガスタービンの羽根の一部に損傷が確認され、補修・運転再開までには少なくとも数か月以上はかかる見込みであると説明している(【発表リリース】)。



↑ 状況全体
↑ 状況全体

↑ ガスタービンの羽根損傷部分(拡大)
↑ ガスタービンの羽根損傷部分(拡大)

【堺港発電所新2号機の営業運転開始について】にもあるが、堺港発電所2号機は2009年7月1日に稼働をはじめたばかりの、比較的新しい火力発電所。天然ガスを燃料としたコンバインドサイクル発電所5基で構成される堺港発電所のうちの1基。

リリースによれば2号機は13日にタービン内の異常を示す警報(出力低下、排ガス圧力上昇)が発信され、自動運転停止。設備冷却が済んだ14日に内部点検をしたところ、タービンの羽根の一部に損傷が確認されたという。損傷したガスタービンをメーカ工場に搬入し、詳細な点検、原因究明を行うとともに、補修作業を実施するが、運転再開までには数か月以上かかる見通しであるとしている。

【関西電力姫路第二発電所(火力)で故障発生、60万kW分の供給力低下】にもあるように、関西電力では7月に関西電力姫路第二発電所で不具合が発生。7月14日は稼働を再開した上で通常運転を果たしていた。夏期の電力不足を回避するために、他の電力管轄同様関西電力でも発電所の最大限の活用を行っているが、【今夏の需給見通しについて(8月1日時点)】にある通り、非常に厳しい状態。今回、堺港2号機の夏期復帰が絶望的になったことで、電力需給の厳しさは一層深刻さを増すことは言うまでも無い。



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