PC操作で立体物を創れる切削加工機「iModela iM-01」、ローランドDGから7万5000円で登場

2011/10/06 06:55


iModela(アイモデラ)iM-01ローランド ディー.ジー(ローランドDG)は2011年10月5日、同社の3D入出力装置の廉価普及タイプとして「iModela(アイモデラ)iM-01」を発表した。同年11月9日からの発売で、価格は7万8750円(税込)。最大加工エリアは86×55×26ミリ、刃物径は2.35ミリ。切削可能な材料は樹脂などのやわらかい材料で、金属やカーボンなどの導電体は対象外。本体サイズは214×200×205ミリで重量は1.7キロ。インターフェイスとしてUSBを用意している(【発表リリース】)。




↑ iModela(アイモデラ)iM-01の使い方を解説した公式動画。
↑ iModela(アイモデラ)iM-01の使い方を解説した公式動画。【直接リンクはこちら】

↑ iModela(アイモデラ)iM-01
↑ iModela(アイモデラ)iM-01

同社では多種多様な3D入出力装置を発売している。今回発表された「iModela(アイモデラ)iM-01」は、「絵を描くように」「その想いをコンピューター制御により実現する、まったく新しいデジタル クラフトツール」と称し、デジタルを用いた専用機器による立体物の創生のハードルを押し下げる、汎用機的な立ち位置のツール。

基本的な仕組みは「回転する刃物でアクリル板などの樹脂材料を切削する加工機」で、極力サイズを小さくし、使わない時には折りたたんで専用のキャリングケースに収納できる機動力の高さをも備えている。この類のツールは消耗品の類も専用のものとなりがちだが、加工用のカッターは市販品を使用できるように設計してあり、DIYショップや模型店などでの調達が可能となっている。

操作方法も、本体には電源とインジケーターLEDのみを配し、加工材料やカッターのセッティング以外のほとんどを、接続したコンピューターの画面上で行えるよう、専用コントローラーソフトウェア「iModela Creator」を標準付属している。

↑ 「iModela Creator」
↑ 「iModela Creator」

「iModela iM-01」は専用のCAM(キャム)ソフトウェア「MODELA Player 4(モデラプレーヤー4)」(ユーザーは専用のダウンロードサイトから無料で入手できる)を使いこなすことで、3D切削加工機としても使える。自作データはもちろん、ネット上で展開されている有料・無料の3Dデータをそのまま、あるいは自分で加工した上で切り出せる次第。リリースでは使用事例として「小さな動物フィギュアなどのオリジナルアクセサリーから、スケールモデルの改造パーツや、フィギュアの装備品、鉄道模型用小物」などを挙げている。

また、購入者の利用を促進するため、特設サイト【icreate.rolanddg.com(アイクリエイト ローランドディ―ジー ドット コム)(11月9日オープン予定)】、Facebook上のFacebookページ(旧ファンページ)【iCreators】(すでにオープン済み)などを開設し、情報の逐次展開、ソーシャルな情報のやり取りの促進、コミュニティの形成などを展開していく。

「役立つツールがある」のと「ツールを使いこなせる腕がある」のは別物で、例えツールが優れていても、優れたものを創生できるとは限らない。しかしそれは同時に、優れたツールによって隠れた実力を大きく羽ばたかせたり、創造力を育む可能性をも秘めていることになる(直接掘りだす他に、柔らかい素材をiModela iM-01で削り、専用の樹脂に置換するなどの手順で、フィギュアなどのある程度の量産にも使えそう)。いわゆるMMD(MikuMikuDance。3DCGによるムービー製作ツール)の展開で個別データの作成や頒布といったコミュニティが形成されているが、それに近い現象が起きることも期待できる。

どこまで使い勝手の良さを提供できるかがポイントとなるが、特に個人ベースのクリエイターには注目を集めそうなツールといえよう。



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