「バスロマン」のアース製薬、バスクリンを買収・子会社化へ

2011/12/28 06:35


バスクリン【アース製薬(4985)】は2011年12月27日、投資ファンドのワイズ・パートナーズ(WISE PARTNERS)が運営するWP1号投資事業有限責任組合が保有しているバスクリン(【ツムラ ライフサイエンス、社名を「バスクリン」に変更へ】にもある通り2010年にツムラ ライフサイエンスから社名変更)の株式・新株予約権を取得し、子会社化することを発表した。取得価額合計は約150億円。2012年2月末までに払い込みを行い、株式の引き受けをする。株式の引き受けにより、アース製薬はバスクリンの株式80.7%(新株予約権行使も考慮すると83.4%)を保有する筆頭株主となる。アース製薬側では今後他の株主からもバスクリン株式の取得検討・協議を行うと共に、今回の子会社化について「両社の主力商品の相違により季節性変動を緩和できるなど、自社企業グループの成長に資するものと判断した結果」と説明している(【発表リリース】)。



今回のバスクリン子会社化についてアース製薬側では、

・バスクリンは「バスクリン」などの入浴剤製品で高い認知度を誇る
・育毛剤、洗浄剤など、天然素材を活かした家庭用品の開発にも長けている
・通販事業の成長も著しい
・「快適な生活空間の創造に貢献する」というアース製薬側の方針に合致した企業として高く評価
・入浴剤方面の強化や通信チャネル、新工場の生産能力など、合併時における効果は大きいと推定
・「夏場がメインの家庭用殺虫剤(アース製薬)」と「冬場に活性化するバスクリンなどの入浴剤(バスクリン)」の組合せで、季節性変動を抑えられる

などのメリットがあるとし、子会社化を決断したと説明している。

なおアース製薬もすでに「バスロマン」をはじめとした入浴剤の製造・販売を行っている。今回「バスクリン」を子会社化して取り込むことで、同社の入浴剤ラインアップをどのような体制にするかについて、現時点では何の発表もない。入浴剤市場で上位の位置にあるアース製薬・花王・バスクリンのうち、2社が一体化することで、今後同市場にどのような変化が生じて行くのか、気になるところだ。



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