アメーバピグ、15歳以下で事実上他人とのコミュニケーション機能停止へ
2012/03/14 06:55
【サイバーエージェント(4751)】は2012年3月13日、同社が運営するコミュニティサービス【アメーバピグ】において、同年4月24日以降、15歳以下の利用者を対象にした利用制限を新たに設定する事を発表した。同社側ではこの制限について「青少年のみなさまを守るために必要な対策」と説明している(【該当発表ページ】)。
↑ アメーバピグのプレイスタイルを解説した映像。【直接リンクはこちら】
「アメーバピグ」は、仮想空間でユーザーが自身のキャラクターである「ピグ」を通して洋服の着せ替えや、他のユーザーとのリアルタイムな会話を楽しむことができるコミュニティサービス。「アメーバピグ」内の仮想空間には、ピグやその部屋を着飾ることができるアイテムを販売するアイテムショップがあり、ユーザーは「Ameba」内仮想通貨の”アメゴールド”や「アメーバピグ」内で貯める事の出来るアメ(アメーバピグ内のポイント)などを利用して、アイテムを購入することが可能となる。
今回設けられる規制は、利用者の年齢が15歳以下であることを前提とし、次の機能が制限される(利用できなくなる)というもの。
●パソコン版アメーバピグ
・全エリア(つり、カジノ含む全てのエリア)へのおでかけ
・ピグともおよび、他のピグのお部屋への入室
・自分のお部屋へのピグとも、他のピグの入室
・同じ場所に行く機能 (ピグともなど、他のピグと同じ場所に移動する機能)
・ピグとも申請
・ピグとも検索
・ギフトの送信、受信
・コミュニティ
・お友達招待
・お部屋のきたよ機能
・グッピグ
・チャレンジカード
・イベント機能
・ピグトークの送信、受信 (機能開始時より18歳未満の利用不可)
●ピグライフ
・全エリアへのおでかけ
・ピグともおよび、他のピグのお庭への入室
・自分のお庭へのピグとも、他のピグの入室
・ピグとも申請
・お手伝い
・きろく
(※エミリーのお庭への入室、お手伝いは可能)
・全エリア(つり、カジノ含む全てのエリア)へのおでかけ
・ピグともおよび、他のピグのお部屋への入室
・自分のお部屋へのピグとも、他のピグの入室
・同じ場所に行く機能 (ピグともなど、他のピグと同じ場所に移動する機能)
・ピグとも申請
・ピグとも検索
・ギフトの送信、受信
・コミュニティ
・お友達招待
・お部屋のきたよ機能
・グッピグ
・チャレンジカード
・イベント機能
・ピグトークの送信、受信 (機能開始時より18歳未満の利用不可)
●ピグライフ
・全エリアへのおでかけ
・ピグともおよび、他のピグのお庭への入室
・自分のお庭へのピグとも、他のピグの入室
・ピグとも申請
・お手伝い
・きろく
(※エミリーのお庭への入室、お手伝いは可能)
今回の規制により、規制対象者となる15歳以下のプレイヤーは事実上、自分のキャラクタを使って他プレイヤーとのコミュニケーションが出来なくなる(ソロプレイ的な遊び方はこれまで同様に可能。また制限を超えた年齢のプレイヤーは、今までどおりのプレイスタイルを楽しめる)。
第三者との意思疎通ができるオンラインゲーム・対話サービスは【子供のネットトラブル、「コミュニティサイト」では2008年以来初の減少(2011年データ反映版)】でも伝えている通り、メール以外の手法で第三者との意思疎通手段となりうるため(そもそも論として、元々「コミュニティサービス」である)、特に未成年者へのリスク増加を懸念し、規制を求める声が高まっている。このような社会的要請もあり、「アメーバピグ」ではこれまでにも何回かに分けて、年齢によって機能制限を強化し、未成年者のトラブル防止策に努めてきた。
今回の規制もまた、現状をかんがみ、今後の問題発生を防ぐための措置。同時に少なからぬプレイヤーが、一部の「不届きな利用者」の巻き添えを受けたことも否定できない。また最終決定権はシステム運営側にあるとはいえ、そして規制開始まで1か月以上の猶予があるとはいえ、有料でもプレイできるサービスの機能大幅縮小の突然の公知には、疑問符を投げかける声も少なくない。
ネットコミュニケーションの世界を不特定多数に提供するサービス(ソーシャルゲームが好例)は、疑似世界の構築であり、その世界の管理運営に他ならない。利用者が増えれば二次的・三次的要素も合わせ、累乗的に売上を得られるのがメリットではあるが、同時に「世界」の管理運営者としての重責も担うことになる。ましてや金銭が絡むものであれば、それ相応の慎重さが求められる。今件ははからずも、その事実を再認識させる事象となりそうだ。
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