GREEが未成年者・RMT対策強化

2012/03/17 06:40


現金【グリー(3632)】は2012年3月16日、同社が運営しているSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の【GREE】において、20歳未満の未成年者、さらには15歳以下の利用者に対する規制追加や、RMT(Real Money Trade。実際のお金のやり取り、あるいはそれに類する取引)関連行為への対応策を導入、あるいは制限の実施を行うと発表した。ソーシャルゲームなどに関するサービスの向上や、適正利用の促進のためであるとしている(【発表リリースページ】)。



今回発表された対応策は複数に登るもの。箇条書きに概要をまとめると次の通りとなる。

【未成年ユーザーの利用制限、ユーザー保護の充実・強化施策】
・未成年ユーザーの利用金額制限追加
 15歳以下……上限5000円/月
 16-19歳……上限10000円/月
・未成年ユーザーのアイテム購入時における注意表示強化
 有料注意喚起の強化。GREEにゲームを提供している開発会社にも同様の施策実施を「お願い」
・毎月のコイン購入額に従いメールなどでお知らせするサービス導入
・ゲーム内容のチェック強化

【RMTのチェック体制強化】
・RMT関連に特化した、GREE内における「有人」チェック体制の「導入」
・GREE外でのGREEに関連するRTM行為の「有人」チェック体制の「導入」
・違反行為は速やかに各種対応(情報の削除、関係者への警告、アカウント停止など)
・注意喚起の特設ページや通報専用窓口設置
・開発会社にも厳格な対応の「お願い」

さらにRMT周りの規制については、GREEにゲームを提供している各ゲームメーカーとも協力関係の強化、連携を図るとしている。

GREEでは元々、同サービスの利用権を使ってRMT行為をすること及びその関連行為(宣伝など)を利用規約のレベルで禁止しており、「当該行為を発見次第、可能な限り適切な措置を実施してきた」とある。今回の施策・対応強化はそれをさらに強化、実効性の高い域に引き上げるもので、大いに評価できる。一方で「今回から導入された施策」の中には、逆に「これまで実行してこなかったのか」と多少の驚きを覚える内容のものもある。

今回の対応策強化は【グリー、「探検ドリランド」の不正行為を受けSNS「GREE」上の禁止行為への監視強化を発表】、さらには他社サービスではあるが【アメーバピグ、15歳以下で事実上他人とのコミュニケーション機能停止へ】など、昨今の「未成年者でも遊べるサービスに対する対応策導入」の流れをくむものといえる。発表された対応策で防ごうとしていた事象にどれほど効果が出るのか、そして各サービスの収益モデルにどこまでの影響が生じ得るのか、今後のソーシャルゲーム全体の動向も絡み、注目していきたいところだ。



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