トミカと大阪市消防局が手を組み、オリジナル防災啓蒙ヒーロー「セイバーミライ」生誕

2012/03/27 06:40


セイバーミライタカラトミーと大阪市消防局は2012年3月26日、子供やその家族に対して防火・防災意識の普及啓発活動を行うことを目的とし、ミニカーブランド「トミカ」ハイパーシリーズをもとにしたオリジナルキャラクタ「未来からのレスキュー隊員’『セイバーミライ』」を企画、各種イベントや啓発ツールなどを通じて、継続的な啓発活動を行うと発表した(【発表リリース】)。



↑ 大阪市消防局・セイバーミライ
↑ 大阪市消防局・セイバーミライ

総務省の発表によると、平成23年前期における総火災件数は2万7557件(東北3県を除く)で、9分に1件の火災が発生したことになる。こうした状況の中、これまで大阪市消防局では子供たちにとって親しみのあるTVキャラクターを活用することで、積極的に防火・防災に対する啓発活動を行なってきたが、番組放送終了に伴い新たな展開を模索することの繰り返しを行うにあたり、「引き続き同一キャラクタを用いることで」子供たちにとってわかりやすいものにしていきたいと思案するようになった。

一方で玩具メーカーであるタカラトミーは、玩具を通じて子どもたちの健やかな成長に寄与したいとの思いから、大阪市消防局の取組みに賛同。互いに提携の道を検討してきた。そして双方の思いが重なり趣旨が一致したことで、大阪市消防局の新たなメンバーとして、今回発表されたオリジナルヒーローキャラクター『セイバーミライ』が誕生することとなった。

最近では、地方発のご当地キャラクターや「ゆるキャラ」、TVなどで活躍するマスコミキャラクターなど、さまざまなキャラクターが世代を問わず人気となっている。一方『セイバーミライ』は”実在の機関”である大阪市消防局と子供たちに人気のコンテンツを有する玩具メーカータカラトミーが、消防テーマと親和性の高いコンテンツである「トミカ」ハイパーシリーズをもとに、企画・設定の段階から共同で開発する、他に例を見ないオリジナルキャラクター。実在の機関である大阪市消防局で活躍するヒーローということで、子供たちにもわかりやすい世界観をベースに防火・防災普及啓発活動に継続的に取り組んでいくことになる。

「セイバーミライ」のキャラクタ設定は次の通り。

『セイバーミライ』は23 世紀の大阪で活躍する消防局員。未来からタイムスリップし、2010年、大阪のとある災害現場で救助される。彼のおぼろげな記憶が災害を未然に防いだりしたことで信頼を得るようになり、2012年、正式に大阪市消防局の一員として迎え入れられることになった。

所属は「特災部総合指令センター」。普段は総合指令センターで119番通報対応の業務に従事している。『セイバーミライ』の腕にはトミカホイールのマークがあり、子どもたちの声援を受けてパワーが生み出される。

通報を受け特殊な救助現場と判断すれば、未来から「フューチャー・レスキュー・マシン」を呼び出し自ら出動、災害現場の指揮や活動を行なう。

↑ 各種ロゴやビーグル(専用車両)。なおビーグルのトミカは今件のためにデザインされたもので、実売はしていない
↑ 各種ロゴやビーグル(専用車両)。なおビーグルのトミカは今件のためにデザインされたもので、実売はしていない

今後は火災等災害から大阪の街を守るため、4月に予定されている任命式を経て、「大阪市消防局特災部総合指令センター」に配属され、各種イベントや幼稚園、小学校での防災普及活動への出動、パンフレットやポスターなど各種ツールでの啓発活動で活躍する予定。また、『セイバーミライ』の世界観や活動の様子を伝えるサイトを立ち上げ(【該当ページ】、4月19日オープン)、子供たちにとって身近なヒーローとしての認知を高めていくという。

テレビ番組の終了毎に啓蒙用キャラクタとしての連動を模索しなおさねばならないことの手間や、受け手の子供側への継続認知を考慮し、「連続して利用できるヒーローを自ら創ってしまおう」という転換の発想は興味深い。一方で既存メディアとの連動性が薄くなるため、公知効果を高めるには積極的な活動が求められることになる。

どこまで多方面の展開を行い、子供達との親和度を高めることができるのか。今後の動きに注目したいところだ。



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