【更新】日本コカ・コーラ、夏季の自販機を輪番冷却停止でピーク時15%節電へ

2012/05/27 06:40


節電日本コカ・コーラと全国12社のボトリング会社などから構成される日本のコカ・コーラシステムは2012年5月25日、夏期における政府要請の節電目標を達成するため、同年7月2日から9月30日まで、電力使用ピーク時間帯(9時-20時)において、各地域で自主的な自動販売機の消費電力削減に取り組むことを発表した。冷却用コンプレッサー機能の順次停止などで、15%の節電(2010年夏季の最大使用電力との比較、以下同)を目指していく(【発表リリース】)。



日本のコカ・コーラシステムが運営している自動販売機においては、1995年より継続して実施している、7月-9月の13時から16時まで冷却運転を停止する「ピークカット」に加え、今年は”7月2日から9月30日まで””9時から20時まで”の消費電力の「ピーク時間帯」に、6つのグループに分けた自動販売機の冷却運転を輪番で停止する。

↑ 輪番停止の図
↑ 輪番停止の図

この「輪番停止」により、夏場に必要な水分補給のための飲料提供を継続し、同時に飲料の温度変化への影響を最低限に抑えながらも、「ピーク時間帯」の消費電力15%削減をめざしていくことになる(概算では16.7%の冷却運転時間の削減になる)。対象は沖縄県と東日本大震災の被災地を除く、缶・PET自動販売機約80万台とし、設置先のオーナー・利用客の理解を受けた上での実施となる。

また、コカ・コーラシステムでは自動販売機におけるLED照明の導入を積極的に進めている。2012年から新規に購入する対応が可能なすべての缶・PET自動販売機について、製品ディスプレイ部の照明にLEDを採用した機種を導入しているとのこと。なお、昨夏は屋外に設置している自動販売機の夜間照明の消灯を行ったものの、「夜間の電力は比較的余裕があること」「屋外に設置された自動販売機の明かりが防犯上役立っている」「消灯していると買いづらい」との状況認識・意見があり、今夏では夜間照明は点灯させるとにしたという。

ステッカーとバッジ今回の取り組みを広く周知するように、全国のコカ・コーラシステムでは共通のステッカーを自動販売機に貼る他、従業員は同様のデザインを用いたバッジを身に付けて行動する。

さらに同社では自動販売機だけでなく、工場やオフィスでの節電を実行する。例えば滋賀県内の原液工場において、契約する最大消費電力を15%引き下げることでピーク時の消費電力削減に協力しつつ、製造に支障をきたさないよう空調の設定温度を28度にし、発電機を3台導入する。オフィスでも28度の温度設定を継続するほか、7月2日から9月30日まで原則19時までの就業とし、8月13日から17日までは節電のためにオフィスを閉鎖して対応する。

今回の輪番冷却停止などの措置について日本コカ・コーラ側では「清涼飲料業界における節電のリーダーシップを発揮」と言及している。施策内容に違いはあれど、すでに大手他社も同様の動きを見せている(例:[サントリー・5月17日発表]、【アサヒ飲料・5月17日発表】)。昨年の経験を活かし、よりスマートなアクションができるか否か、気になるところではある。



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