モスバーガー、一部店舗で食材利用の生野菜を店頭販売へ
2012/08/30 06:35


↑ 店舗での生野菜販売イメージ
「モスの生野菜」は、同社の野菜専門部署であるアグリ事業グループが独自に関係を構築した日本全国114産地、約3100軒の協力農家にて、農薬や化学肥料に極力頼らずに栽培された野菜。毎日店舗にまるごと納品される生野菜は、店内の黒板などを通じて、生産地と生産者を利用客に開示している。今回、生産者の顔が見える「モスの生野菜」を売ってほしいという要望に応え、通常は食材として店舗で仕入れている生野菜を店頭で販売することになった。
店頭販売する目的は、①「モスの生野菜」を知ってもらう機会の創出、②新たな販売チャネルの開拓、③店舗売上の拡大。販売店舗は首都圏の大崎店、横浜桜木町店などの約10店舗で、販売する生野菜は、ハンバーガーやサラダで使用している「モスの生野菜」のトマト、レタス、タマネギ、キャベツ、サニーレタスと協力農家栽培のレモンの6品目。価格は、全店舗で同一価格となる(例えばトマト180円、レタス250円、キャベツ280円。発売当初予定の価格で、時期により変動する)。今回発表された「モスの生野菜」販売は10店舗ほどだが、今後取り組みの強化と共に店舗販売も順次拡大していく予定だとしている。
ファストフードと生野菜との組み合わせは、一見アンバランスのように思える。しかし昨今ではコンビニでの生野菜販売(パッケージ詰ではなく露出した状態で)が随所で見られるようになり、違和感を和らげる環境は整いつつある。さらにモスバーガーでは「作り手が分かる」生野菜を売りにしているのもポイント。見方を変えれば今件は「主力商品で生野菜のプロモーションをしている」という考え方もできる。そして店頭での生野菜の販売は、それらを食材にしたモスバーガー各商品の強力なプロモーションアイテムにもなりうる。
相乗効果が期待できる一方、店舗側の負担増が気になるところではあるが、興味深い試みとして注目したい。
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