JR東日本、蒸気機関車C58を復元して東北で運用・「SL銀河鉄道」を運行へ
2012/10/13 06:40


↑ 日本国内で唯一動態保存機として活躍している(秩父鉄道)、同型機のC58 363号機の姿。【直接リンクはこちら】

↑ 今回復元されるC58 239号機
現在JR東日本ではC61形・C57形・D51形の3両の蒸気機関車を保有し、「SLばんえつ物語号」「SLみなかみ号」「SL碓氷号」などの列車を運行、大いに人気を集めている。今回は東北地方に旅行をする多くの利用客にSLの旅を体験してもらうことで、観光面からの復興支援および地域の活性化を目的として、SL牽引の列車「SL銀河鉄道」を来年度の冬以降に運転することを決定した。
このSL復元は、鉄道の産業遺産である蒸気機関車を後世に伝えることも目的としている。そのため、盛岡市にある岩手県営運動公園内の交通公園に展示保存されている「C58 239」が復元対象となる。
またSLが牽引する客車は銀河鉄道をコンセプトとして構築される予定で、指定席車及びオープンスペース車からなる4両編成が検討されている。ただし釜石線では途中こう配区間を走行するなど本機関車のみでの牽引が困難であるため、動力付のキハ141系(旧50系客車改造車)をJR北海道から購入して、改造する予定。
車両デザインは世界的な工業デザイナーでKEN OKUYAMA DESIGN代表の奥山清行氏のプロデュース。具体的なデザインは現時点では未定。

↑ 現時点でのイメージ画像(実際に走行するものとは異なる)
なお今回復元されるC58 239号機は1940年6月製造、主に岩手県で活躍していた蒸気機関車。1972年には廃車、1973年5月から岩手県営運動公園に静態保存されていた。
デザインの決定をはじめ、詳細は今後逐次明らかにされるとのこと。どのような形で生まれ変わり、東北の地を走りぬくことになるのか、続報に期待したい。
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