【更新】飲料水大手5社、賞味期限表記を「年月日」から「年月」に変更・業務効率化と消費者便益が目的
2013/02/26 09:45


↑ 対象飲料の賞味期限表示方法・現行と移行後
現在、加工食品の賞味期限表示は、食品衛生法などの関連法規やガイドラインなどに基づいて各社が設定しているが、現在の方式である「賞味期限の日別管理」により、製配販3層における商品管理の非効率や物流上の二酸化炭素排出を招いているのも事実。
そのため今回は加工食品のうち清涼飲料について、賞味期限が1年を超える商品の賞味期限を「年月表示」とし、さらに賞味期限の表示方法をこれまでのような数字の羅列・業者毎に異なる方式だったものを業界内で各社標準化し、かつ漢字表記(「○年○月」)に変更することを決定した。なお品質が比較的劣化しにくいもの(具体的には賞味期限が3か月を超えるもの)については、加工食品品質表示基準において「年月表示」が認められており、これに基づき「賞味期限が1年を超える商品から移行開始」「その後、1年以下かつ3か月を超える商品も段階的に移行(検討の末、予定)」する。
具体的には対象商品として国産水、国産ミネラルウォーター、2リットルペットボトルを挙げ、今回は「アサヒ おいしい水」(アサヒ飲料)・「磨かれて、澄みきった日本の水」(伊藤園)・「キリン アルカリイオンの水」(キリンビバレッジ)・「サントリー天然水」(サントリー食品インターナショナル)・「森の水だより」(日本コカ・コーラ)の5品目が選定された。2013年5月以降のメーカー製造分より順次切り替える。さらに今後は国産水、国産ミネラルウォーター小容量(500ミリリットル前後)の移行を検討し、その次にその他の清涼飲料(例えば炭酸飲料やお茶系飲料)にも対象を拡大する予定。
今回の賞味期限の記述変更により、賞味期限をもとに配送や保管、店陳を日別に管理していたものを、月別に管理することで、流通上の環境負荷(物流拠点間の転送および転送に由来する二酸化炭素排出など)や非効率(物流倉庫の保管スペース、店頭の先入先出作業等)を軽減でき、いわゆる「廃棄ロス」の減少が期待できる。また、利用客に分かりやすい賞味期限表示となることで、購入の際の目安が明確化する。表記の記述変更のみで、どこまで便益が増えるか、消費者側としても気になるところだ。
※2/26 10:48 タイトルにミスがあったため、修正しました
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