首から下げるタイプの除菌用品、一部に安全性への疑問・消費者庁が注意喚起

2013/05/02 20:00


ウイルスプロテクター国民生活センターは2013年4月30日、首から下げるタイプの除菌用品で、二酸化塩素などによる除菌効果をうたった商品についても、一部商品では使い方によって化学火傷(やけど)を負う事例があるとし、調査報告内容を公開すると共に、注意喚起を行った。先日【空間除菌をうたう「ウイルスプロテクター」でやけど事例、消費者庁が使用中止勧告】でも伝えた、現在事業者による自主回収中の「ウイルスプロテクター」以外の商品に関しても複数相談が寄せられている(発表リリース)。



今回調査が行われた対象は、インターネットショッピングで特定のキーワードを元に検索された、首からぶら下げるタイプの除菌用品5銘柄と、「ウイルスプロテクター」の代替品として販売中の商品の計6種類(いずれも二酸化塩素による除菌効果がうたわれている)。参考品として「ウイルスプロテクター」も2種類テストが行われている。

↑ テスト対象となった8商品
↑ テスト対象となった8商品

消費者庁に寄せられた事故の事例を検証した上では、発汗などで蒸れた状態によって事態が発生した可能性が高いと判断。そこで試験動物(うさぎ)の皮膚表面を少量の精製水で湿らせた上で、使用開始5日後の対象商品の放散口が皮ふ側になるように貼り付け、さらに伏せた商品の上から覆うように湿らせたガーゼを載せて湿度を保てるようにし、24時間放置。その後商品を除去し、皮膚の観察を行ったところ、「ウイルスプロテクター」以外でも3商品について、赤い斑点や脱毛、かさぶたなどの皮膚症状が見られる「中程度の刺激性」が確認された。さらにそのうち2商品では皮膚腐食性があるとの評価を受ける結果が出た。

また、化学やけどなどの皮膚障害に関する注意事項は「ウイルスプロテクター」の代替品以外には無く、さらに「人体に安心」などとうたった商品もあり、消費者が商品の安全性を過信するおそれがあった。

以上の調査を受け国民生活センターでは「首から下げるタイプの除菌用品の中には使い方によって、化学やけどなどのおそれのある商品もあるため、使い方には注意するように」「肌に密着するような使用や、汗をかくような状況での使用は避けるように」と注意をうながしている。特に乳幼児や高齢者の使用は避けた方が良いとも説明している。各自注意してほしいものだ。



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