オフィスに小さな棚の出張所・オフィスファミマの展開開始
2013/08/31 20:00
ファミリーマートは2013年8月30日、オフィススペース内を主に対象とした新しいサービス「オフィスファミマ」を同年8月下旬から順次スタートすると発表した。自社店舗や自販機コンビニ(ASD)の展開が難しい場所に、専用の販売ケースを設置して「コンビニエンスストアの楽しみと利便性」を体感できるというサービスで、同社のプライベートブランド「ファミリーマートコレクション」を中心に提供される(【発表リリース:快適なオフィスライフを提供する新サービス「オフィスファミマ」展開スタート】)。
↑ オフィスファミマのイメージ
今回展開される「オフィスファミマ」は、小腹がすいたとき、昼食をとる時間が十分ないとき、また、気分転換をしたい時などに利用されることを想定し、菓子やカップ麺など約25種類の商品を提供する(「ファミリーマートコレクション」を中心に菓子やカップめんなど)。取扱商品や設置台数については、利用側の需要に応じて随時変更していく。棚のサイズは47×132×29センチ、4段ボックスの構成となる。
支払方法などの具体的言及は無いが、以前【仕事中にちょっと口休め、江崎グリコが「お菓子専用ボックス・冷凍冷蔵庫」レンタルサービス開始】で紹介した江崎グリコ社のサービスと同じように、「富山の置き薬」的なシステムを採用しているものと考えられる。つまり定期的にファミリーマート側の担当者が巡回し、棚の品揃えを確認して不足している(購入された)商品を補充すると共に代金をまとめて回収、さらに商品ラインアップの要望を問い合わせるという具合である。
昨今では業務効率化に伴うオフィススペースの縮小、セキュリティ向上に伴う入退室制限の強化など、一日の大半を過ごすオフィススペースでの生活環境の変化(長時間化、気分転換の困難化、仕事以外の行動における利便性の低下)が見られる。ファミリーマート側では今回のサービス開始で、「オフィスライフで求められる気軽さ、手軽さ」という需要に応え、より利便性を備えた快適な環境づくりのサポートが出来ると言及している。
今件はいわば職場内の常駐食のストックを、そのままコンビニに直結したようなコンセプトのサービスとなる。企業側の視点で見れば福利厚生の観点でプラスとなり、ファミリーマート側には商品消費の場所を増やすだけでなくオフィスにおける市場調査も実施でき、さらに自社ブランドの浸透も期待できる。その分人件費などのコストがかさむことになるが、どこまで浸透していくのか、興味深いところではある。
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