「うちも鍋だ」…すき家が「牛すき鍋定食」など火がけコンロ提供で期間限定発売へ
2014/02/07 07:00
ゼンショーが運営する牛丼チェーン店すき家は2014年2月6日、同年2月14日午前9時から新メニュー「牛すき鍋定食」「とろーりチーズカレー鍋定食」「野菜たっぷり牛ちり鍋定食」の3品目の販売を開始すると発表した。価格はそれぞれ580円・650円・650円。持ち帰りは不可。ご飯大盛りは無料、特盛は60円増し、ミニは30円引き(以上すべて税込)。卓上コンロに火を点けた状態で提供される(【発表リリース:「すき焼き」メニューが復活 すき家の「牛すき鍋定食」販売開始】)。
↑ 左から「牛すき鍋定食」「とろーりチーズカレー鍋定食」「野菜たっぷり牛ちり鍋定食」
今回発表された新メニューのうち「牛すき鍋定食」は以前すき家でも類似メニューが提供されている。元々同社名「すき家」は「すき焼き」が由来の一つであり、創業初期の1983年には「すき焼ディナーセット」の販売が行われていた。その後も2004年には「すき焼き定食」「すき焼き丼」の販売実績がある。今回はすき焼き系メニューとしては実に10年ぶりの復活販売という次第となる。
「牛すき鍋定食」は、ごはんに合う甘めのこってりとしたタレが特徴の牛すき鍋、そしてたまごとごはん、付け合せとなるつぼ漬けのセット。「とろーりチーズカレーなべ定食」は人気のトッピングである3種類のチーズを使ったカレー鍋。「野菜たっぷり牛ちり鍋定食」は野菜を豊富に盛り込み、おろしポン酢でさっぱりと食せる一品。いずれも鍋本体に小型の卓上コンロをセットし、火をつけて提供されるため、最後までアツアツ感を維持したままいただくことができる。
なおリリースには記載はないが、同時に展開を始めたキャンペーンページでは「期間限定」と記されており、今回の3品目が期間限定メニューであることが分かる(一部報道では3月末までと伝えている)。
先日【吉野家の鍋膳攻勢継続中…牛丼御三家売上:2014年01月分】でも伝えた通り、牛丼チェーン店主力3社の吉野家・松屋・すき家では、昨年末に吉野家が発売を開始した「牛すき鍋膳」「牛チゲ鍋膳」が好調で、唯一前年同月比の売り上げをプラス化し、客数も大きく底上げしている。
↑ 牛丼御三家2014年1月営業成績(既存店)(前年同月比)(再録)
すき家が今回展開を始める「牛すき鍋定食」をはじめとした鍋定食群は、奇しくも「お客の前で小型コンロに火を点けて鍋を温めたまま提供する」という吉野家の「鍋膳」と同じスタイル、「牛すき鍋定食」にいたっては「牛すき鍋膳」と価格も同じ580円で提供される。多分に吉野家の「鍋膳」の堅調さに影響を受けたものと見て良い。
商品そのものの味わいはもちろんだが、先行する形となった吉野家の「鍋膳」と比較した場合の優劣、そしてなによりも訴求力・集客力の点でいかなる出来栄えとなるのか。すき家の業績を底上げする救世主となり得るのか。すき家ファン・常用者はもちろんだが、鍋料理を好む人、牛丼チェーン店利用者にとって、気になる新メニューではある。
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