日本初の有田焼付きの本「LOVE! 佐賀」2月14日発売
2014/02/07 11:05


↑ 「LOVE! 佐賀」表紙
「ブランドムック」とはその名の通り、さまざまなブランドアイテムを付録に収めたムック形式の本。サンプル的な実商品と、商品の魅力を多方面の切り口から解説する本で構成されており、付録付きの本とも本付きの付録とも見ることが出来る。同シリーズでは女性向けのオシャレなキャラクターグッズや装飾品、小物を題材にすることが多く、発売毎に書店やコンビニに彩りを添えている。
今回登場する有田焼付き「LOVE! 佐賀」は、特に首都圏に住む若年層女性へのアピールを求めた佐賀県と、「ブランドムック」シリーズを展開する宝島社との共同開発企画となる。有田焼が付録の本が初めてなら、宝島社が地方自治体との共同開発による「ブランドムック」を展開するのも今回が初めてとなる。


↑ 付録の有田焼小皿(2枚)
有田焼は2016年で創業400年を迎える由緒ある商品ブランドで、有田は日本磁器誕生の地でもある。一方で有田焼の売上は減退傾向にあり、20年間で約7分の1にまで減ってしまっている(1992年・145億円から、2012年・21億円に)。このような状況を受け、伝統的な有田焼のイメージにとらわれない商品開発や、ブランドを高めるための情報発信を佐賀県自らが率先して行っており、今回の付録化もその動きの一環としてのもの。
本誌では佐賀県の特産物や名所、イベントなど、佐賀の保有する女性向けの魅力的なポイントを多数紹介。有名人、著名人からのメッセージも山盛りに掲載している。
そして付録の有田焼は直径が10センチの小皿。佐賀県有田の窯元で焼成製造されたもので、これが2枚付属する。それぞれ中央にはファッションブランド「TSUMORI CHISATO(ツモリチサト)」のデザイナー津森千里氏がデザインしたキャラクタ「キラネコ」が金箔(純金10%含有)で配されている。
雑誌、書籍の販売が伸び悩む中で、特にコンビニの雑誌コーナーで昨今目に留まるのが、今件「ブランドムック」をはじめとした女性向けブランドアイテム付きの付録雑誌。お気軽な価格で、手軽にブランドものを手に入れる(多分に試用的なところがあるが)ことができ、ブランド側は知名度を高めると共に商品へのリピーターの確保も期待できる、出版社側は雑誌セールスを伸ばせるなど、関係各方面へのメリットが多いのが特徴(仕組み的には付録つきの菓子、食玩のようなものと考えれば良い)。
今件の取り組みは単に有田焼を付録につけるだけでなく、その有田焼へ女性に人気がある「キラネコ」を配することにより、ブランドアイテム本の主力購入層の若年女性に対する付加価値をつけたところがポイントとなる。この取り組みが上手くいけば、今後多種多様な切り口による展開も期待できるだけに、「LOVE! 佐賀」の販売動向には注目したいところだ。
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