角川がゲーム事業会社「角川ゲームス」を新設、社長には「ジャムおじさん」こと安田善巳氏が就任
2009/03/27 05:25

角川グループでは現在、角川書店、アスキー・メディアワークス、エンターブレインなどの事業会社がゲームソフトの開発や販売を手がけている。新設される「角川ゲームス」ではこのようなゲーム事業の強化に戦略的に取り組むため、「角川グループの強みである多様なコンンテンツのゲーム化推進」「グループ内各事業会社との連携による営業力やプロデュース力の強化」「グループ外のゲームパブリッシャーや開発スタジオとの連携」などについて、積極的に取り組んでいく。さらにグローバル化やインターネットへ拡大するゲーム市場への取り組みを、角川ゲームスを基軸に強化していくことで、今まで以上のコンテンツ収益力強化や新しいゲーム市場の創造を目指していくとのこと。
「角川ゲームス」の考え方は、先に【『涼宮ハルヒの憂鬱』もゲーム化・角川(9477)、グループ会社のコンテンツ版権を統括管理する新会社を4月2日設立】でお伝えした、コンテンツ版権の管理会社「角川プロダクション」の考え方に近い。グループ会社に点在する経営資源を統括するという観点では、「角川プロダクション」も「角川ゲームス」も同じ立ち位置なわけだ。
また、社長に就任する安田善巳氏は、冒頭や【スクエニがテクモに対しコーエーとの経営統合案について「株主利益の面」から問い合わせ】でも触れているように、一連のテクモの「問題」の中で2008年8月20日にテクモの代表取締役社長及び取締役を辞任。その後の足取りについては伝えられてはいなかった。かつてゲーム雑誌「Beep」で「ジャムおじさん」のペンネームでコラムを連載し、ファンも多かった同氏なだけに、気がかりな人も多かったことだろう。
角川グループそのものは動画共有サイトYouTubeへの投稿作品絡みで(投稿されている自社コンテンツ関連の動画について、内容確認の上許容できるものについては掲載許諾をする代わりに広告を配させるなど)柔軟な対応をとるなど、時代の激流の中を乗り切ろうとする機運が見受けられる。角川ゲームスが今後どのようなビジネス展開をし、角川グループに貢献し、ファンのニーズに応えていくのかは未知数だが、大いに期待したいところだ
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