ゴールドマンサックス証券、ロイター通信への株価格付け一覧の配信取り止めへ
2009/04/23 06:35
ロイター通信は2009年4月22日、同通信経由でゴールドマンサックス証券が行っている「今日の株価格付け一覧」の配信を、同年4月22日を最後に取りやめることを明らかにした。発表者側(ゴールドマンサックス証券側)の都合によるものである、とロイター側では中止の理由を説明している(【発表ページ】)。
上場企業に対する格付けは各証券会社などが逐次行い、それを伝えている。企業によっては目標株価をも設定するところがあるが、ゴールドマンサックスの場合は基本的に相対・潜在リターンを元に「買い」「売り」を設定。いずれにも該当しない銘柄を「中立」とみなし、変化があるたびにロイターなどに配信していた。また、ロイターの投資関連情報はネット証券会社の投資専用ツール・ソフトにも配信されるので、他の企業による投資情報・格付けとあわせ、「参考値」の一つとしても知られていた。
今回の配信中止の理由についてゴールドマンサックス証券側では何の説明も行われておらず、状況は不明。会社そのものの破たんや部署の廃止・縮小以外の事由において、いわば自社のブランド力の形成と影響力の維持拡大には必要不可欠の「格付けの一般発表」を取りやめるのは極めて珍しい出来事。
一般公表を取りやめても格付け自身は継続され、ゴールドマン内部・顧客のみへの提供情報となるのか、それとも格付けそのものの業務を休止するのかも含め、非常に気になるところだ。
スポンサードリンク