モスフードが「ちりめん亭」運営のトモスをラーメン・中華飲食店のケンコーに売却
2013/10/28 19:30
モスフードサービスは2013年10月28日、同社の連結子会社でラーメン店チェーン「ちりめん亭」を運営するトモスについて、2014年1月1日付で売却すると発表した。現在モスフードが保有するトモスの株式99.95%のすべてを、ラーメンや中華料理の飲食店を運営するケンコーに売却する。譲渡価額は未公開。これによりトモスはモスの連結決算対象外となる(【モスフード:発表リリース一覧ページ】)。
トモスは1986年の創業以来モスグループの未来事業(国内外のモスバーガー事業を除く新規事業やその他の飲食事業)で中華部門を担ってきた(元々モスの子会社として誕生している)。しかしこの未来事業において事業およびブランドの選択と集中を進める中で、より専門性が高くかつ成長性の著しい譲渡先にトモスの経営権を譲渡することが、モスグループの利益関係者にとって望ましいとの判断に至り、今回の株式譲渡の決定が成されることとなった。
トモスは直近2期連続で営業・最終利益共に赤字を出しており、直近の2013年3月期では最終赤字として1.42億円を計上し、前年期よりも赤字幅が拡大。モスにとって負担となっていたことは否めない。
一方引受先のケンコーは2004年の設立。ラーメンや中華飲食店経営を主軸にしており、現在直営55店・加盟店30店を有し、今なお規模拡大のさなかにある。今回のトモスの譲渡は、トモスの負担が気になるモス側と、規模拡大・ブランド力の積み上げを模索するケンコーの思惑が一致した結果といえる。
なお今回の株式引渡しに伴い、モス側では固定資産の譲渡に伴う税金費用の減少効果3億1600万円が発生。業績予想の上方修正が行われている。
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