テレビ通販最大手「ジュピターショップチャンネル」に排除命令・「抗菌容器」に抗菌効果ナシ

2009/05/21 06:24


抗菌効果を持たない食品保存容器「ターク」イメージ公正取引委員会は2009年5月20日、テレビショッピングでは最大手のジュピターショップチャンネルが、抗菌効果を持たない食品保存容器「ターク」などを「抗菌性がある」などとうたって販売していたとし、景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出した。同社では2007年にも消臭効果を標ぼうするステンレス製の「スメルキラー」で排除命令を受けており、今回で2回目となる([発表リリース、PDF])。



「ターク」の宣伝時映像(公取委発表資料より)
「ターク」の宣伝時映像(公取委発表資料より)

発表資料によるとジュピターショップチャンネル側では2008年1月から12月にかけ、各種セットで「抗菌保存容器ターク」を通信販売番組の「ショップチャンネル」や同社公式サイトなどを通じて販売していた。「抗菌性が優れている」「抗菌性があって」などと語っていたほか、「ポリプロピレンに銀ナノ粒子を化合した材質で作られた」などとウェブサイト上で表記していたが、実際には抗菌効果を有していなかった。

【ジュピターショップチャンネル側のリリース】によれば、仕入先から提出を受けた抗菌効果に関する試験証明書の内容をそのまま信じ、表記を行っていたものの、改めて試験を実施したところ日本工業規格所定の基準を満たす抗菌効果がないことが判明、今年1月には商品を自主回収し、各種手段を用いて公表、購入者には個別で連絡を入れたという。

手間や時間、経費を考えると、仕入れ元業者の言を信じずに全部の商品について再試験を行うのも難しいものがある。ある程度は互いの信頼・信用を前提に取引がおこなわれるものだが、それを悪用されてしまった形となるのかもしれない。もう少し一人一人が誠実に物事を行えば、このようなトラブルも起きずに済むものだが。



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