楽天、クレジットカード利用の1000円からの個人向け政治献金サービスを開始
2009/07/08 07:47
楽天は2009年7月7日、同年7月27日開始をメドに、政治参加啓発サイト『LOVE JAPAN』において、クレジットカードを利用した「個人からの政治献金」が行える「政治献金サービス」をスタートすると発表した。対象は「現職国会議員」「政党所属で政党が認める国会議員候補者」のみ。無所属は認められない。また、今サービスを楽天に申し込んだ政治家の該当ページにのみ、「献金ボタン」が設置される(『発表リリース』)。
今回の「政治献金サービス」に該当する献金対象者は、政治資金規正法第3条第4項で定義している「公職の候補者」のうち、国会議員の候補者に該当する者。具体的には「衆参の現職国会議員」「政党に所属し、国会議員の候補者となることが確実視される者として政党が認める者」に限定。地方議会議員、政党に所属していない議員候補者は対象外で、政党も政党助成法の要件を満たす党に限られる(リリース公開時点では自由民主党、民主党、公明党、日本共産党、社会民主党、国民新党、新党日本、改革クラブの8党)。また、条件に該当しても政治家自身がサービスに応じなければ「この政治家に献金する」ボタンが掲載されない。
リリースでは「1000円以上」「クレジット決済対応」などの仕様しか説明されていないが、発表当日開催されたと思われる発表会を元にした【取材記事(C-NET Japan)】などによると、
・献金額は1回につき1000円-150万円(個人献金額の年間上限)
・クレジット会社、楽天経由で政治家の資金管理団体に振り込まれる。当初は楽天クレジットカードが発行するカードのみ使用可能
・献金者は氏名、住所、職業や政治家へのメッセージ(上限2000文字)を入力できる
・企業、団体による献金はできない
・資金管理団体側の使用料は、献金額の5.25%+105円(クレジット会社への決済手数料は献金額の3.15%、楽天が2.10%+105円を取得)
・選挙公示日以降はサイトを更新しないが、「献金ボタン」は該当日までに設置していれば、公示日「以降も」献金システムは機能する
・ヤフー運営の【Yahoo!みんなの政治】とも連携し、ヤフーから献金サービスへの誘導ボタンを設置する
・クレジット会社、楽天経由で政治家の資金管理団体に振り込まれる。当初は楽天クレジットカードが発行するカードのみ使用可能
・献金者は氏名、住所、職業や政治家へのメッセージ(上限2000文字)を入力できる
・企業、団体による献金はできない
・資金管理団体側の使用料は、献金額の5.25%+105円(クレジット会社への決済手数料は献金額の3.15%、楽天が2.10%+105円を取得)
・選挙公示日以降はサイトを更新しないが、「献金ボタン」は該当日までに設置していれば、公示日「以降も」献金システムは機能する
・ヤフー運営の【Yahoo!みんなの政治】とも連携し、ヤフーから献金サービスへの誘導ボタンを設置する
などの仕様が予定されている。
手数料の調整(他サービスが登場した時の競争原理に基づく「値引き競争」という意味)や決済システムの多様化、さらには携帯電話への対応(と課金システムとの連動)、各種法律との抵触事例が発生する可能性、不正排除の仕組みの厳格化、関連法令の整備など、正直想定される問題は山積している。とはいえ、欧米では一般化し、政治家によるインターネット上の政治活動の活性化にも一役買っている「インターネット経由の個人ベースの政治献金」が大手サービスによって提供されることは、大いに注目されるべき出来事といえる。
今サービスが今後どのように活用されるのか、あるいは活用する政治家が現れるのか、楽天側のサービスの本腰の入れ方とあわせ、注目したいところだ。
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