シャープ、「プラズマクラスターイオン」がダニに効果があると実証
2009/07/28 05:16


プラズマクラスターイオンのアレルギー分解・除去メカニズム
「(高濃度)プラズマクラスターイオン」とは【高濃度のイオン発生装置で鳥インフルエンザを99.9%まで分解・除去-シャープ開発、商品に反映へ】でも解説しているように、プラスイオンとマイナスイオンを同時に空中に放ち、浮遊する細菌やカビ、ウイルス、アレルゲンなどの表面に対し瞬間的にプラスとマイナスが結合して酸化力の非常に強いOHラジカルに変化。それが化学反応によって細菌などの表面のたんぱく質を分解し、働きそのものを抑制するという空気浄化技術。同社の空気清浄機やエアコンなどに導入されている。
今回の実験では実際にダニアレルゲンを浮遊させた環境を作り、その中で実験用マウスを入れてプラズマクラスターイオンを15分間発生させ、発生させない場合におけるマウスとアレルギー反応の違いを測定。結果、イオン無しと比べて反応が97%ほど抑制されることが実証された。イオン濃度を半分に減らした場合は84%、1/7の場合は67%の抑制が確認され、濃度が高ければ高いほど効用も高いことが認められたという。
今回の実証内容については、同年10月29日から開催される「日本アレルギー学会第59回秋季学術大会」において大阪市立大学大学院と共同で発表する予定。
要はもともとプラズマクラスターイオンが浮遊物を取り込んでOHラジカルに変化させる性質を持つため、先の記事の鳥インフルエンザや今回のダニアレルゲンなど、空中に浮遊しうる微小物の類に対し、その多くで対策手段となりうることになる。【詳細資料】にはこれまで実証されてきたプラズマクラスターイオンの有害物質分解・除去データの一覧が掲載されているが、ここまで来ると「なんでもあり」な感がある。さらなる実証と共に、高性能化にも期待したいところだ。
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